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2013年11月04日

南相馬 小さなランドマーク

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福島県南相馬市、沿岸部の津波で洗われた水田地帯に、ポツンと佇む真っ赤な自販機。
周辺は津波による被害と原発事故の影響で、復興の兆しすら見えていない。
この自販機は津波に翻弄されながらも、奇跡的にすくっと立ちあがった姿でこの場に流れ着いたのだろう。
以来、その後の余震にも、台風の強風にも負けず、斜めりながらも立ち続けている。
今ではちょっとばかり知られた存在になり、さしずめランドマークのような扱いになりつつあるのだろうか。
しかし、本来ならば瓦礫とともに片付けられる「物体」であり、いまだにこの場所に「放置」されていること自体、復興の遅れを象徴しているのだろう。
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復興の遅れの元凶はもちろん原発事故だ。
南相馬の沿岸部の放射線量は他の地域に比べれば比較的低いのだが、福島第一原発までの距離も近く、原発内での現状を考えれば、今現在の放射線量の数値だけで、安全であるかどうかの判断はできるわけもないだろう。
それ故、たとえこの自販機が今後も立ち続けたとしても、それは「奇跡」などではなく、愚かしさの「象徴」になるのだろう。
遠くからも目立つその真っ赤な存在が、なんとも虚しく思えてくるのだった。
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2013年11月02日

飯舘村 長泥地区への立入制限ゲート

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福島県飯舘村の国道399号線の長泥地区へ入る北側にある立入制限ゲート。
クルマを降りて放射線量を計ってみたが、国道6号線の富岡町のゲート同様にかなり高い数値を示していた。
ゲート手前の舗装路の中央付近で5μSv/h以上を示し、左側の斜面付近では7μSv/hを超えた。
さらに斜面の地表部では9μSv/hを超える。
ゲートで警備中の職員さんの話では、左斜面の中程では15μSv/h以上あるそうで、勤務中でも斜面の方には近づかないようにしていると言っていた。
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一見すると通行量も少ない山中のゲートで、あまり緊張感もないように見えるのだが、実のところは非常に過酷な現場であることが線量計の数値で察せられる。
避難している方々はもちろんだが、こうした警戒区域内で勤務している方々も、目には見えない被害を日々被っていると言わざるを得ないと思う。
こうした過酷な環境下なのに、警戒区域のどこのゲートでもそうなのだが、他県ナンバーのクルマで乗り付けた明らかによそ者のオイラでも、警備員さん達の対応がとても丁寧で親切なのが印象的で心に残る。
そして現状を重ねると、その心が痛くなってくるんだ。
その痛みを忘れないように、オイラはまた福島に行くのだね。

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2013年10月23日

福島県 飯舘村 国道399号線の放射線量



福島県の飯舘村の、県道12号線から国道399号線の長泥地区への立入制限ゲートまで、走行中の車内での放射線量を記録した映像を4倍速で再生。
国道ではあるけど、途中かなりの細道になっていたりと、幹線道路というより地方の生活道路といった風情なのだが、原発事故による避難措置によって人影もなく、たまに対向車には出逢うものの、人の生活感はまったく感じ取れず、警戒区域周辺に共通した独特の雰囲気が感じられるだけだった。
この地域もかなり放射線量が高く、走行中の車内でも立入制限ゲートの手前で5μSv/hを超える所もあり、ゲートの向こう側の長泥地区は避難区域の見直しにより改めて帰還困難区域に指定された地域で、沿岸部の原発周辺部よりも、むしろ高レベル汚染が広がってしまった地域なのだ。
この道を真っ直ぐ行けばいわき市まで抜けられるのだが、この立入制限のため大きく迂回しなければならない。
いつになったら自由に通行できるようになり、さらに人の住める地域に戻れるのだろうか。

尚、線量計の数値が見難い場合は、解像度を上げて(720p以上推奨)画面を大きくして再生-してください。
ブラウザによっては正常に再生できない場合もあるようですが、悪しからずご了承ください。

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2013年10月22日

その理由

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飯舘村にて見つけた落書き。
落書きと言っても、そのワケは言わずとも理解できる。
オイラはその理由を裏付ける写真を撮っていく。
何かを主張しようとか告発しようとかいうつもりはナイ。
ただ、コトの現実を拾い集めているだけ。
ただ、それだけのために各地を巡って写真を撮っている。
オイラの写真は、それでイイのだ。

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2013年10月21日

飯舘村のサルに思う

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福島県の飯舘村の国道399号線をクルマで走っていると、少し開けた斜面の向こうに何やらうごめく物が目に入り、クルマを止めてよく見てみるとサルの群れだった。
クルマから降りてしばらく観察してみたが、こちらを警戒する様子もなく、ただ黙々と地面を探るようにエサを食べているようだった。
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この周辺では走行中の車内でも、かなり高めの放射線量を示していたが、車外での空間線量は軽く7μSv/hを超えていた。
外部被ばくも心配されるこのような環境下で、日常として自然下のエサを食べているサルたちの内部被ばくとは、いったいどの位になるのだろうか。
この距離からパッと見たところでは、これといった異常は見受けられなかったが、小さな小ザルも見られることから、このような環境下でのサルたちへの放射線の影響が気になるところだ。
それは即、人への影響に置き換えられるからだ。
憶測だけで物事を決めつけるより、そういった事実を継続的にコツコツと検証していく必要があるのだろう。
人の愚行の答えが、自然の中に表れるのは世の常。
それに気が付くか、しっかりと見据えられるか、それが問題だね。
でも、それを調べるのはオイラの仕事じゃないので、オイラはオイラの道を行くだけだ。
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2013年10月11日

国道6号線から富岡漁港、JR富岡駅までの放射線量





国道6号線の立入制限ゲートをUターンして小浜(月の下)の交差点まで戻って左折して富岡漁港の方へ向かってみた。
この辺りは原発事故の直後からで警戒区域に指定されているため、瓦礫は撤去されてはいるものの、人気のない町中は震災の傷跡が色濃く残っている。
JR常磐線の線路の手前辺りから津波による被害が見えはじめ、踏切を越えた向こう側は海まで原野が広がっている。道路脇に横たわっている漁船の残骸から、この原野が津波で洗われた大地だということがわかる。
生い茂った草で覆い隠された常磐線の線路を渡って町中へ戻って進んでいくと、津波で駅舎が流されてしまったJR富岡駅にたどり着く。
国道6号線の周辺に比べると、海岸線に近いこの地域は比較的放射線量は低い。
線量が低いとはいっても人が安心して居られるような数値ではないし、津波や震災の被害も甚大で、さらに原野の向こうに霞んで見える福島第二原発の建家の影を見れば、この町に人々の生活が戻って来るのは、まだまだ先のような気がする。

尚、線量計の数値が見難い場合は、解像度を上げて(720p以上推奨)画面を大きくして再生-してください。
ブラウザによっては再生できない場合もあるようですが、悪しからずご了承ください。

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2013年10月08日

いわき市から富岡町までの放射線量





以前の記事で、富岡町付近の国道6号線をドライブレコーダーで記録した映像を投稿したが、今回はその時の記録映像を、いわき市の小名浜近辺から富岡町まで、放射線量の変化がわかりやすいように8倍速に時間を縮めて再生できるようにしてみた。
走行中の車内での放射線量なので正確な数値ではないけど、車内で0.2μSv/hを超えてくると車外では、概ねその倍近い線量が計測される。
いわき市内での国道6号線では、思いのほか線量は高くはないのだが、四ツ倉を越えて久ノ浜辺りから徐々に線量が上昇し、広野町までくると0.5μSv/hを超えはじめ、富岡町に差し掛かると1.0μSv/hを超えてしまう。
あとは立入制限ゲートまでグングン線量が上昇して、ゲート手前の地点で4.0μSv/hまで上昇したというワケだ。
前回の5月に訪れたときよりも多少線量が低いように思われるが、途中の路上から立ちあがる湯気でもわかるように、クルマで差し掛かる直前に雨が降ったため、線量の数値が一時的に低くなったようだ。
雨が降ると車内の線量が低くなるという根拠の映像もあるのだが、それはまたの機会に紹介しようと思う。

尚、線量計の数値が見難い場合は、解像度を上げて(720p以上推奨)画面を大きくして再生-してください。
ブラウザによっては再生できない場合もあるようですが、悪しからずご了承ください。

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2013年09月12日

コントロールされている状況とは

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2013年 7月 撮影


オリンピック招致にあたって、時の首相が原発事故による汚染水問題で「状況はコントロールされている」とか「完全にブロックされている」という発言をし、東京への悪影響を否定して安全性をアピールした。
そのかいあってか、2020年のオリンピック開催地は東京に決まった。
それはそれで良いことだと思うが、首相の言うコントロールされている状況とは、いったいどいうことなんだろうか。
第一原発周辺では、いまだに強い放射線の影響を受けていて、復興どころか復旧もままならず、時間が止まったままの状況である。
このような現状にあって「コントロールされている」といった発言には、いささか違和感を覚えるのは否めない。
もちろん、その趣旨は理解出来ないわけではないが、新たな放射能漏れや汚染についてのコントロールが出来ているとしても、すでに汚染されている地域での対策は手探り状態だし、放射線による影響も、まだまだ先の見えない状況ではないのか。
そもそも、第一原発内での事故処理も綱渡り状態だし、汚染水漏れなどはその一端に過ぎないのではないのか。
そのような状況にあっても、コントロールされているというのは、あまりに現状を棚に上げてしまっている気がするね。
とにかく、オリンピックは良いとしても、福島の現状は何も変わっておらず、その推移を注視していかなければならないだろう。
そして政府には、世界へ公言した首相の発言を履行すべく、さらなる原発事故処理に責任を持ってあたってもらいたいものだと思う。

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福島第二原発も、一時は危機的な状況に落ちていた。
稼働が停止されている今も、その潜在的リスクは何ら変わらず、その周辺は第一原発由来による放射能汚染に晒されている。
原発は停止しているだけでは「安全」とは言い難いのである。
稼働時でも停止時でも、完全にコントロールされていなければ、原発は「安全」が保てないのだ。
第一原発の事故も、自動停止後のコントロール不能から事故が起きたということを忘れてはならない。
もし、コントロールができていないとしたら、それすなわち「危機的状況」ということなのだ。

posted by stma at 01:32| 東京 ☁| Comment(0) | 震災 原発 放射線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月08日

2時46分

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2011年3月11日、午後2時46分。
福島県の富岡町は、今でもその時のまま時間が止まっている。

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イヤ、時間が止まっているのではなく、その後の時間が消えてしまったのだろう。
消えてしまったのは人の営みという時間で、自然という無限の時間だけが確かな時を刻んでいるようだった。


posted by stma at 23:43| 東京 ☀| Comment(0) | 震災 原発 放射線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月06日

福島県富岡町周辺の国道6号線の放射線量

2013年7月14日 福島県富岡町周辺の国道6号線をクルマで走行中に、ドライブレコーダーにて録画した車内における放射線量。
今回もいわき市方面から北上して、富岡消防署前の立入制限ゲートまで行ってみた。
前回5月に行ってきたときよりも、線量計の数値のピークは低めだったが、全体的には前回とそれほど変わりなく、相変わらずゲートに近づくにつれ、ジリジリと数値が上がってくる。
ゲート手前でUターンして少し戻ったところで停車してみると、さらに線量計の数値が4.0μSv/hまで上昇した。そして車外に出てちゃんと空間線量を計ってみたら、前回同様7.0μSv/hを超えていた。
走行中の計測では、クルマのスピードや停車時間などで線量計の数値に影響がでやすいけど、車内よりも車外の方が、さらに放射線量が高いのは確かなようだ。
まあ逆に言えば、クルマの車内にいれば、多少はシェルターとしての効果が期待できるってことだね。
あとはなるだけ窓ガラスは開けずに、エアコンは外気導入ではなく内気循環モードにすること。効果のほどは定かではないけど、放射性物質その物を車内へ入れないためには、それくらいの気遣いは必要だと思うね。
そういえば、たまに放射線量の高い地域をバイクで訪れているライダーを見受けるけど、線量計を携帯してちゃんと自己管理できてるのかな。
生身の身体に風を受けながらツーリング感覚でこの辺りに訪れるのは、まだ止めておいた方がイイ気がするんだけどね。

posted by stma at 00:34| 東京 ☀| Comment(0) | 震災 原発 放射線 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする